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TinySVMを使う

このページでは,TinySVM をRaSCで利用できるようにするための手順を説明します. TinySVM は,ファイルを通じた入出力を行うため, プログラムの変更が必要です(変更の内容については, 既存ツールをRaSCで動かすように改修するには を参照してください).

以下では,プログラムにパッチをあてて変更し,RaSCサービスとして利用するための手順を説明します.

TinySVMをRaSC対応に変更する

まず,TinySVMのソースを入手し,解凍します.

$ wget http://chasen.org/~taku/software/TinySVM/src/TinySVM-0.09.tar.gz
$ tar zxvf TinySVM-0.09.tar.gz

次にパッチファイルを入手します.

$ wget https://alaginrc.nict.go.jp/rasc/resources/patch_rasc_TinySVM.diff

次にパッチを当てます

$ patch -p0 < patch_rasc_TinySVM.diff

次にビルドを行います

$ cd TinySVM-0.09
$ ./configure
$ make

これにより,RaSCから使えるように改修した実行バイナリ svm_classify が生成されます.

TinySVMに対応したサービス設定ファイルを書く

サービス定義XMLに,実行バイナリのパスとモデルファイルを含む,起動コマンドラインを記述してください (ダウンロードできます: サービス定義XML). ___BASE_DIR______PATH_TO_MODEL_FILE___ を,それぞれ実際に svm_classify がおかれたディレクトリと,モデルファイルのパスに修正してください.

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE beans PUBLIC "-//SPRING//DTD BEAN//EN" "http://www.springframework.org/dtd/spring-beans.dtd">
<beans>
  <bean id="target"
    class="jp.go.nict.langrid.servicecontainer.handler.TargetServiceFactory">
    <property name="service">
      <bean class="jp.go.nict.wisdom.wrapper.StdIOCommandService">
        <property name="cmdLine" value="___BASE_DIR___/src/svm_classify -V - ___PATH_TO_MODEL_FILE___" />
        <property name="delimiterIn" value="\n[END_OF_INPUT]\n" />
        <property name="delimiterOut" value="EOS\n" />
        <property name="delLastNewline" value="true" />
      </bean>
    </property>
  </bean>
</beans>
  • cmdLine に先ほどパッチを当てて作成したTinySVMのパスと詳細表示のオプションの -V ,入力は標準入力を受け付ける - を設定し,最後にモデルファイルを指定します.
  • delimiterIn には,入力の区切り文字が [END_OF_INPUT] になるようにパッチを当てたので, \n[END_OF_INPUT]\n と記述します.
  • delimiterOut も同様に,出力の区切り文字が EOS\n になるようにパッチを当てたので, EOS\n と記述します.
  • ここに記述される \n はプログラム内でシステムに応じた改行コードに置換されます.

サービス起動の手順は, MessagePack RPCでユーザプログラムを呼び出す または 各種のネットワーク呼び出しプロトコルに対応させる を参照してください.